理事長・校長挨拶

理事長 松本 隆

理事長 松本 隆

本校は、昭和23年、戦後の女子教育に端を発する歴史ある学校です。発足以来、『社会に貢献しうる人材の育成』を建学の精神に掲げてきました。
過去を振り返りますと、大変、苦しかった時代を思い出します。
平成8年当時、彦根技芸専門学校の設立者である堀井一枝先生が、理事長兼校長として経営されていましたが、時代の流れか、平成に入り生徒数が激減し、廃校に追い込まれていました。廃校寸前の彦根技芸専門学校への資金提供を、私の父 松本幸平が引き継いだことにより、平成10年から彦根女子高等学校として、新しくスタートしました。父の提供した寄付金では、体育館、教室、校舎、グラウンドなど、新築・新設し、スタートさせました。新しい学校は、新しい教職員、新入生96名(定員80名)でスタートしました。
その後、先生方のがんばりで、毎年、毎年、定員数が増え、平成18年に男女共学での総合学科を始めました。総合学科では、時代のニーズに即した系列を用意し、生徒一人ひとりに対応した幅広い選択科目を用意し、現在の彦根総合高等学校となりました。
その後、総合学科に対する中学生の関心はさらに高まり、順調に入学生を獲得する中で、募集定員を徐々に増やし、系列の見直しも重ねてきました。総合学科とともに、国家資格である調理師免許が取得できるフードクリエイト科も作り、現在では、製菓衛生師免許も取得し、ダブルライセンスを取って卒業する生徒も多くなりました。
昨年度からは総合学科の中に、新たにスポーツエキスパート系列を加え、硬式野球・サッカー・ハンドボール・バドミントンを強化クラブとし、スタートしました。米原市には、野球場とサッカーグラウンドを整備した「松隆グラウンド」を竣工しました。そのグラウンドで練習を重ねてきた結果、今年の春には、第95回記念選抜高等学校野球大会、夢の甲子園に初出場しました。全国の皆様に「彦根総合」という学校、名前を知ってもらうことができ、本当にうれしく思っています。たくさんのご寄付、ご声援に、心から感謝いたします。
スポーツエキスパート系列、強化クラブに力を入れるだけではなく、本校の特徴である「面倒見のある学校」「生徒一人ひとりに合わせた指導、学校」として、不登校の生徒さん、課題を抱えた生徒さんを受け入れ、本校で新たな一歩を踏み出してほしい、強くそう願っています。
多くの幅広い学びを用意している彦根総合高等学校で、一生の友達に出会い、一生の教職員に出会い、多くの経験、学びをしてくださることを願っています。

 

学校長 坂井 宏安

学校長 坂井 宏安

2023年4月より、彦根総合高等学校に着任いたしました、坂井 宏安(さかい ひろやす)です。
みなさんは、なにを考え、なにを思い、どんな将来を描き、進路選び、高校選びをしますか?
本校は総合学科という1年間かけてじっくり自分のやりたいことをみつけて、幅広い系列から、自分に合った学びをすることができます。また、フードクリエイト科では、在籍中に国家資格である調理師免許を取得することができます。
私は43年もの教員生活の中で、長らく硬式野球部の指導者として生活してきました。その教員生活の中で、もっとも大切にしてきた言葉があります。それは、「友喜力」(ゆうきりょく)です。これは、その字のとおり、「友を喜ばせる力」という意味です。
自分のことだけを考えているのなら“今日はこのへんでいい。もうやめよう”と妥協することもあるかもしれません。でも、“自分だって試合(前)に出たい”という気持ちを抑え、裏方に回ってくれているチームメイトがいる、応援してくれている同じクラスの生徒たちがいる、そんな友人のことを思えば、物事をそう簡単に諦めることはできないのです。
それは、友人だけではありません。子供の頃から毎日練習を手伝ってくれたお父さんがいて、毎日お弁当を作ってくれたお母さんがいて、そして好きなこと(勉強やクラブ活動など)をやらせてもらっているのです。
つまり“私たちはいつも支えてくれる人たちを喜ばせることで自分を向上させていく、それが私の掲げる「友喜力」なのです。
試合に出ている者は、まわりでサポートしてくれる仲間の力を強く感じ「チームメイトを喜ばせたい」と、友喜力を発揮する、試合に出ていない者は、自分が果たすべき役割の中で、チームのみんなで喜び合おうと自分の役割に全力を注ぐ、それが「友喜力」です。
それは、野球、サッカー、バドミントン、ハンドボールなど、クラブだけではありません。学校生活でも同じことが言えます。友に助けられ、友を助ける、そんな関係を、彦根総合高等学校で築いてほしいと思います。「君の将来ここで見つかる」を合言葉として、教職員が徹底して皆さんに寄り添い、お手伝いしたいと強く思っています。
ぜひともこの彦根総合高等学校で、自らの無限の、まだ気付かない可能性に挑戦し、「友喜力」を持って、高校生活を送られることを期待しています。