第25回 彦根総合高等学校入学式が挙行されました

4月8日(金)、午前中に2・3年生の始業式が行われ、午後から入学式が挙行されました。満開の桜のもと、新入生260名全員を迎え、厳粛に入学式を行うことが出来ました。

令和4年(2022.4)入学式

式 辞

厳しい真っ白な冬を越え、日本中がほんのり桜色に染まり、その全てが暖かい気持ちにさせてくれているようです。日本という国の美しさを心の底から感じる季節でもあります。そして、今 まさに桜花爛漫の時を迎え、心踊る本日を迎えました。

ここに第25回彦根総合高等学校の入学式を挙行するにあたりまして、校務ご多用の中ご臨席を賜りました学校法人松風学園理事の 細江様をはじめ多数のご来賓の皆様 誠に有り難うございます。

高段からではございますが 心より厚く御礼を申し上げます。ありがとうございます。

さて、260名の新入生の皆さん ご入学おめでとうございます。皆さんは、無事に義務教育を終えて、これからのことを考え、さらに勉強したい、教養を深めたい、個性を伸ばしたいといった想いから進学を望み、自らの意思で、多くの高校の中から彦根総合高校を選び、受験し、入学を果たされました。皆さんのその意思は、大変貴重であり、尊い事であります。私は心から敬意を表します。

皆さんの様子を拝見し、その「きりっ」とした立派な態度の中に「よし がんばろう」という熱い希望と強い意気込みを感じました。そして、何より 皆さんの無限の可能性を強く感じています。

どうか今日という日の初心と感激を忘れず、多くの友達や先生とのふれあいを大切にし、明るく、活気あふれる高校生活を送ってください。

彦根総合高校は、開校以来「明朗・英智・親和」の校訓のもとに 学習に部活動に輝かしい歴史と伝統を積み重ね、多くの卒業生を社会に輩出してきました。

そこで、本校の校訓についてお話しをします。

先ず「明朗」です。明朗とは、明るく朗らかに日々の生活をおくると言うことです。また、素直な心がけを日常生活で身につけると言うことです。お互い笑顔で日々過ごしたいですよね。

2つ目に「英智」です。英智とは、知恵を磨き、善いことと悪いことの判断ができると言うことです。如何に生きるかという事にもかかわってきます。人として最も大切にしなくてはならないことのひとつともいえます。また、自分の好きなことやしたいことがあっても、今するべきことをしっかりと見極めていく力のことでもあります。この3年間、皆さんにとって何をすることが大切か絶えず見極めながら生活することが重要です。

最後に「親和」です。これはお互いに他者を認め仲良くすると言うことです。皆さんは入試という大きなハードルを越え、この学校に志高く入学されました。是非ともそんな仲間と力を合わせ前に進んで欲しいと願います。

そして、この校訓の先にあるものは、建学の精神である社会に貢献しうる人材の育成です。皆さんがこの3年間で大人になるための学校として本校でしっかりと勉学に励み、人としての器を大きなものとして自分探しの3年間にしてもらいたいと強く願います。

この機会にもう一つお願いをしておきます。それは「新しい出会いを大切にしてほしい」ということです。同じ1年生としての新しい出会い、さらに先生や2年生・3年生の上級生との出会いもあるでしょう。どれもあなたたちにとって大切なつながりなのです。「新しい出会い」は、自分を成長させるチャンスと考えてください。そして、高校時代には生涯の友人に出逢うことができます。より多くの人とつながり、その中から一人でも親友と呼べる人を作ってくれることを願っています。

次に大切にして頑張って欲しいことについて二つ話しをします。

まず、ひとつめは、みなさんのまわりの「あたりまえ」について考えてみましょう。朝起きたら、家族におはようと挨拶をする。登校中、地域の方とあったら気持ちよい挨拶を交わす。そして、人に優しくする。人の心の痛みがわかる人になる。これも人として当然です。提出物をしっかり出す、交通ルールを守るなんて言うのもそうですね。皆さんのまわりのあたりまえを考えてみてください。すると皆さんのまわりには、至る所に「あたりまえ」が存在します。あたりまえのことをあたりまえにこなすことをあたりまえにできるようにする。是非ともこの「あたりまえを徹底する」ということを日々心がけて欲しいと思います。

自分にとってのあたりまえを紙に書いて貼り出すことは、実行するためのひとつの方法でもありますね。

もう一つは、自分をこれからの3年間という高校生活において心も体もとことん「鍛えて」ください。そして、「鍛える」ことを続けましょう。一歩でも半歩でも日々成長した自分を感じることができるように過ごしましょう。続けることは、簡単なことのようですが、難しいことでもあり、難しいけれどとっても大切なことでもあります。
この高校で「明朗・英智・親和」の精神を大切にして、高校教育活動の全てにわたり力の限り、全力を出し切り、確かな学力を身につけるとともに、豊かな心を育み、心身ともに鍛え、成長していくのだと決意を新たにして欲しいと思います。

今 彦根総合高校は、大きく飛躍しようとしています。先月には、二つ目の寮 松隆館も完成し、60名の皆さんも入寮し夢実現に向けてすでにがんばっています。6月には野球場、そしてサッカー場もできあがる予定です。

入学した260名の皆さん 共に力を合わせて頑張りましょう。

しかしながら、コロナという未知のウイルスに日々緊張を強いられています。経済学の用語にビッグ・プッシュという言う言葉があります。予想もしなかった大きな力が働いて、それまでの物の考え方や手段が一挙に役に立たなくなることを言うらしいです。その一方で、未来への新しい展望が開け大きな変化が起こる可能性もあります。いま、私たちは思いがけないビッグ・プッシュのさなかにいます。新型コロナウイルスのパンデミックは、単なる疫病の流行ではありません。それが過ぎ去った後の世界は確実に善くも悪くも変わります。ソーシャルディスタンスが、ヒューマンディスタンスに変化していくとき私たちの世界に新しい人間関係が生まれることは確実です。

日々のコロナ対策をしっかりして今年度も共に生き抜いていきましょう。今後も学校においては、安心して安全に学校生活ができるよう万全の準備をして生きたいと考えています。

最後になりましたが、ご家族の皆さん お子様のご入学を心からお喜び申し上げます。手塩に掛けて育てられたお子様を本日より皆さまの期待と信頼に応えられるように全教職員が心を一つにして責任を持って頑張りたいと思います。

どうかこの間、本校の教育活動に深いご理解と力強いご支援、ご協力を賜りますようお願いいたしまして入学式の式辞といたします。

本日は誠におめでとうございます。

令和四年四月八日 彦根総合高等学校 校長 菅 井 孝 明